健康や美容といったジャンルでも再注目を浴びている発酵食品
発酵にはたくさんの微生物が関係してます。
山ほどの細菌たちの働きにより一つの発酵食品が完成しています。
発酵の仕組みについて疑問なのは、
ヨーグルト、お酒、味噌、醤油とか
いろんな発酵食品があって、
それってぜんぶ「発酵食品」というくくりになっているよね。
お酒だったらアルコール、
ヨーグルトだったら乳酸と発酵
だけど、ジャンルが全然違うよね。
この違いはなんでなの?
発酵するときに何がちがうの?
それは発酵菌の関わりが深く関係しているからだよ。
食材にどんな発酵菌を付着さるかで出来上がり方が違うんだ。
菌ごとのプロセスについても解説していくよ
最近、改めて注目を集めている
「発酵食品」
あの大ヒット視聴率ドラマ
『グランメゾン東京』でもGAKUの発酵料理が登場していましたね。
そんなキーワードとなっている
『発酵』
皆さんにも馴染みのある、納豆やぬか漬け、味噌や醤油、日本酒などはもちろん、ワインやチーズ、ヨーグルトやキムチなど世界中には数多くの発酵食品が存在していますね。
これらの発酵食品は人類の歴史のなかで、時には偶然、または生活の知恵として生み出され、現代に至るまで人々に伝えられて、私たちの食卓に欠かせない食品になっています。
では、代表的な発酵菌についてみていきましょう!
発酵についてイチから詳しく知りたい方はについて学びたい方は発酵とは【発酵料理人が解説】からご覧ください。
発酵菌の種類【発酵プロセスを解説】
酵母菌
酵母菌は、コウジカビ、カツオブシカビなおの『カビ』
ビールやワイン、パンなどの発酵にかかわる酵母、乳酸菌や酢酸菌など細菌類に大きく分けられます。
発酵食品の多くは、乳酸菌や酵母など複数の菌が働きあって発酵を進めることが多く、それによって複雑な香りや、うま味を生み出しています。
酵母はカビと同じ真菌類の仲間で、英語ではイースト。
イーストと聞けば誰もが馴染みのある言葉に聞こえてくることでしょう。
酵母の種類は約500種発見されており、果物や樹液、花蜜などの糖分が多いところに好んで生息する菌なんです。
属性名サッカロミセス属というグループの酵母は、糖分を餌に成長します。
主にはアルコールの一種である『エタノール』と二酸化炭素を作り出すんですね。
この働きを『アルコール発酵』といいます。
自然界に存在する天然の酵母を利用して発酵させると、さまざまな種類が発酵に関わり、いろんな成分を作り出し、個性的な風味が生まれてきます。
酵母の発酵食品
酵母によって発酵させる発酵食品はとても身近なものが多いんです。
例えば…
- パン
- ワイン
- 日本酒
- ビール
- 味噌 など
とても身近で、普段から摂取しているものばかりですね。
酵母発酵の特徴は『酸素がない状態で、糖分を分解することができる』という点です。
酢酸菌
酢酸菌はアルコールに含まれるエタノールを餌に酢酸を作り出します。
そして、強烈な酸味をもたらす菌です。
アルコールは空気に触れさせておくと、空気中の酢酸菌が集まり、『酢酸発酵』が起こります。
醸造酒は、原料をアルコール発酵させてから、『酢酸発酵』を行っているんです。
発酵の過程でセルロースという繊維を作る種類もいて、実はナタデココはこの性質を利用して作られます。
酢酸の発酵食品
酢酸によって発酵させる発酵食品は身近なものもありながらニッチな食品もあります。
例えば…
- 酢
- ナタデココ
- KOMBUCHA(紅茶キノコ)
酢酸発酵の特徴は『酸素がある状態で活発に動く』という点を覚えていてくださいね。
納豆菌
枯草菌と呼ばれる種類に属します。
名前の通りです稲藁などに多く生息しています。
納豆菌は大豆のたんぱく質をアミノ酸に分解し、うま味成分を作ります。
その過程で特有の根鉢成分や臭気成分も発生させます。
納豆のにおいの根源はここからきているんですね。
納豆菌はとても耐熱性が高く、乾燥や酸にも強く繁殖しやすいために、麹菌発酵を行う味噌蔵や酒蔵では、納豆菌の混入には最新の注意を払う必要があります。
納豆菌の発酵食品
これは『納豆』ですね。
納豆菌の発酵の特徴は『酸素がある状態で活発に動く』という点を覚えていてください。
乳酸菌
乳酸菌は糖分を餌に乳酸を作り出し食材に特有の酸味をもたらしたり、
食品のpH値を酸性に傾けて保存性を高めるなど、約350種類が発見されています。
菌によって異なる成分を生み出し、乳酸発酵では、数種類の発酵菌が働いていることがほとんどです。
ヨーグルト一つとっても地域や生産者によって味が異なるのは、働く乳酸菌の種類やバランスなどが異なっているからです。
まさに環境によって姿かたちを適応させるのが、
乳酸菌のいいところですね!
酢酸発酵の特徴は『酸素がある状態で活発に動く』という点を覚えていてくださいね。
乳酸菌の発酵食品
乳酸菌によって発酵させる発酵食品も身近なものもです。
- ヨーグルト
- チーズ
- 漬物
- 味噌
- 熟れ寿司 など
乳酸菌の発酵の特徴は『酸素が必要な場合と、ない方が良い場面がある』という点を覚えていてください。
麹菌
麹菌は、穀物につくカビの一種です。
炭水化物を分解して甘み成分を、タンパク質をアミノ酸に分解してうま味を生み出します。
日本の発酵食品の多くに関わるニホンコウジカビは日本特有の発酵菌で、日本醸造学会によって、『国菌』に認定されています。
国をあげて認定している『麹菌』日本の伝統として今後も活躍を期待したいですね。
麹菌は、さまざまな改良がおこなわれ、味噌用や清酒用など、用途に合わせた種菌が市販されています。
麹菌の発酵食品
麹菌によって発酵させる発酵食品も身近なものばかりです。
- 味噌
- 醤油
- 日本酒
- 焼酎
- 甘酒
- 穀物酢 など
麹菌の発酵の特徴は『酸素がある状態で活発に動く』という点を覚えていてください
発酵のプロセス
発酵では、
- 糖質⇒アルコールや乳酸に変化する
- タンパク質⇒アミノ酸に変化する
- アルコール⇒酢酸に変化する
腐敗では、
タンパク質やアミノ酸⇒アンモニアや硫化水素、エタノール系に変化する
発酵では、野菜、豆類、肉、魚、きのこ、牛乳など幅広い食材で発酵が可能だが、発酵菌の餌になるのは、糖質やタンパク質なので、それらを豊富に含まれる食材が特に適している。
糖質やタンパク質が少ない食材を発酵させてい場合には、砂糖を加えるなどして、ほかの食材で補うことで発酵を促すようにしましょう。
寄生虫が生息している可能性のあるもの食材、アンモニア臭が強い食材は食中毒の危険性があるので避けた方が良いでしょう。
発酵菌と食材
発酵菌はまず、食材の表面にもともとついている発酵菌を利用する方法は、野菜や果物など多くこの方法で発酵させられる。
農薬や防腐剤が使われているものは発酵菌がつきづらく、
発酵が進まない。
オーガニックの食材を使うか、良く洗ったり、皮をむいたりして農薬をできるだけ取り除き、発酵菌がつきやすい環境を整えましょう。
すでに完成されている発酵菌の種(スターター、元種)として利用する方法もあります。
例えば、ヨーグルトを作るときは牛乳に少量のヨーグルトを入れ、ヨーグルトの中にいつ乳酸菌を牛乳のなかに繁殖させて、ヨーグルト化させる。
種菌は、これから作りたいものと、同じものを使う場合と違うものを使う場合がある。市販されている種菌を購入して使う方法もあります。
味噌や酒を造る麹菌は、市販の種菌を使用する人がほとんどのようです。
発酵菌が活動しやすい環境
発酵菌は日光が苦手です。
暗い場所で、適温を保ちながら保存することで、上手に発酵が進みます。
発酵の理想的な温度は25℃~40℃程度となっています。
活動しやすい温度は菌ごとに異なり、同じ乳酸菌グループの中でも種類によって好む温度が違うために、同じ乳酸菌グループの中でも、種類によっては好む温度が違うのだ。
なので実際に試しながら、適切な温度を試しましょう。
菌の特性
菌は、空気がない方が活発に育つ『嫌気性菌』と、空気に触れた方が元気になる菌を『好気性菌』と言います。
そしてさらに、どちらでも(嫌気性、好気性に限らず)生育できる菌(通性嫌気性)と言います。
麹菌のように酸素が必要な発酵菌を活発に働かせたい場合は
定期的にかき混ぜるなど、空気に触れさせる作業を行いましょう。
腐敗を防ぐために必要なこと
発酵の腐敗を防ぎ、保存性を高めるには発酵菌の活動を活発にするのと同時に、腐敗菌の活動を妨げる方法があります。
塩、砂糖漬けにして腐敗を防ぐ
塩や温度の濃度を高めると、微生物の多くは浸透圧の急激な変化で細胞が壊れて死んでしまいます。
麹菌や酵母菌、乳酸菌の一部は高濃度の環境でも活発に活動が可能です。
このような環境下でも活動が可能なので雑菌の増殖を防ぎながら、発酵を進めることが可能なんですね。
使う塩にもこだわりを持ちましょう!
化学的に作られた塩化ナトリウムよりも完全天日で作られた天然塩の方が発酵力も、栄養価も高まるんです!
天然塩を探していると言うかたは塩のおすすめ6選【身体の声に耳を傾けよう】をご覧ください。
アルコール濃度で腐敗を防ぐ
アルコール濃度が20%の環境下では、ほとんどの微生物が死滅してしまいます。
酒類や味醂が長期的に保存が可能なのはこのアルコール濃度があるからなんです。
発酵器具を食材を保存する前に『アルコール消毒』しておけば、雑菌の増殖を防ぐことができるんですね。
pH値のコントロールで腐敗を防ぐ
多くの微生物は、pH値が中性の環境で活発に活動するんですね。
ということは、どうゆうこと?
酢漬けにして酸性にしたり、灰で燻製にしてアルカリ性にすれば、
微生物の侵入を妨げますよ!
乳酸菌は酸性でも活動できますし、麹菌はアルカリ性でも活動できますからね。
糠漬けや、フレンチやイタリアンなどでおなじみのピクルスなどの原理はこれ。
先人たちは冷蔵庫を使わずに腐敗を防ぐ方法を編み出していたんですね!
発酵を止めたいときは?
発酵を止めたいときはどうしたらいいの?
発酵を進めさせたくないときは、加熱や高度数のアルコールを添加して微生物を死滅させるか、冷蔵庫に入れて微生物の活動を抑えれば夏場など気温が高すぎる場合でも保存が可能ですよ!
これくらいわかれば、発酵菌の種類発酵プロセスについては十分です。
実際に発酵ドリンク作ってみたいと言う人は発酵ドリンク『コンブチャ』の謎!【腸を整え新しい自分に出会う】をご覧ください。
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